知人の家に遊びに行けば、その家特有の臭いを感じるのに、自分の家の臭いは気にならないもの。同じように自分の体臭にはなかなか気づきにくいものです。
ワキガかもしれない？と衣服の脇の部分の臭いをかいでみても、はっきりとしたことがわからないという方も多いと思います。
ところで、ワキガの臭いを発する場所は脇だけではないということをご存知でしょうか？
ワキガの原因とされているアポクリン汗腺は脇以外にも存在します。
今回は、脇以外の「ワキガ」についてお話します。
アポクリン汗腺とワキガの関係
人体には「アポクリン汗腺」と「エクリン汗腺」という２つの汗腺があり、汗を分泌しています。
ワキガの臭いの原因は「アポクリン汗腺」の存在です。
「アポクリン汗腺」から出る汗が皮脂腺から分泌される脂肪と混ざり、皮膚に生息する細菌に分解されることで、ワキガ独特の嫌な臭いを発生させます。
すなわち「アポクリン汗腺」が多い人ほどワキガ体質であると言えます。
また「アポクリン汗腺」は脇だけでなく、他の部位にも存在しているので、ワキガ体質の方は他の部位からの臭いの発生にも注意を払わなければなりません。
次に、脇以外の「アポクリン汗腺」が多い部位を紹介いたします。
アポクリン汗腺が多い部位
① 外陰部（すそワキガ）
脇の次にアポクリン汗腺が多いと言われてるのが「外陰部」です。この部位のワキガは「外陰部臭症」という症状で通称「すそワキガ」もしくは「すそが」と呼ばれています。男性よりも女性に多く見られる傾向にあり、ワキガ体質の人はこの「すそワキガ」を併発しているというケースが多く見られますので注意が必要です。特に女性の場合、おりものや月経時の血液と混ざると複雑な強い臭いとなってしまうことも少なくありません。
ワキガ同様に遺伝的要素がとても大きく、「すそワキガ」も高確率で受け継がれる優性の遺伝と言われています。
② 乳輪周辺（チチガ）
乳輪の周囲にもアポクリン汗腺が存在します。いわゆる「チチガ」と呼ばれている症状です。脇ほどの臭いはありませんが、乳輪や乳首周辺から独特の臭いを発生します。特に女性の場合は妊娠や出産がきっかけでホルモンバランスが乱れたことで発症するケースも少なくありません。
③ 耳周辺・おヘソ周辺
耳の周辺やおヘソの周りにもアポクリン汗腺が存在します。しかしアポクリン汗腺の量は少なく、気になるほどの臭いを発生している人は稀です。耳周辺やおヘソ周りだけが単独で臭うということはなく、もともとワキガが中度から重度の人なら臭いを発生している可能性があります。
以上、脇以外の「アポクリン汗腺」が多い部位をご紹介しました。
ワキガが気になっている方は他の部位が臭わないかどうかのチェックもお忘れなく。
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